セロリ(セロリー)

●英名:Celery
●和漢名:オランダみつば、せりにんじん、芹菜(チヌ・ツァイ)、洋芹(ヤン・チヌ)、塘萵(タン・ウオ)
●学名:Apium graveolens L.
●科名:セリ科の一年生草本または二年生草本
●原産地:南ヨーロッパ、スウェーデン
●主産地:フランス、スペイン、オランダ、インド、アメリカ、イギリスなど

 セロリは、葉・茎・種子が主に料理に使われている。ここではスパイスとしてのセロリの種子(シード)について述べる。
 ヨーロッパ原産のスモールエイジと呼ばれる野性のセロリ種から、スパイスとしてのセロリシードが採取される。セロリは、食べやすいよう苦みをおさえた改良種が多く出回っているが、シードを得るには、依然として野生のセロリ種が用いられている。
 日本への渡来は、戦国期の朝鮮征伐の際、加藤清正がニンジンの種子と偽って日本に持ち帰り、栽培したのが最初といわれている。そのため、セロリは「清正ニンジン」とも呼ばれている。

セロリの香味

 セロリは葉および茎に新鮮な香味があるが、セロリシードには青臭さとほろ苦さがある。しかし、よく味わうとわずかにパセリやナツメグのような甘さを感じる。
 種子の精油の主成分はリモネンとセリネンで、セロリー特有の青臭い芳香はセダノライドによるものである。

セロリの利用法

■セロリシードの香味は、野菜料理によく合う。特にトマトジュースやトマト入り野菜ジュースなどにシードの粉末をごく少量加えることにより、青臭みがなくなって飲みやすくなる。スパイスの使い方の一つに「クセの強い似たもの同士を混ぜ合わせると全体にそのクセが弱まる」という技がある。トマトジュースの場合も、トマトの青臭さにセロリシードの青臭さをプラスすることにより、トマトの青臭さがかき消されて飲みやすくなるわけである。
■トマトの他にもサラダやピクルス、スープ、シチューなど、多くの野菜料理にセロリシードをひとふりするだけで、同様の効果が期待できる。
■西洋ではテーブルスパイスとしてセロリソルトとセロリペパーをよく見かける。手軽にセロリの香りと効果が楽しめるので、普段から作っておくと便利である。一般的な配合は、セロリシードの粉末1に食塩3の割合。セロリペパーはセロリシード3にペパー7。よく混ぜ合わせでできあがり。

セロリの薬効

鎮静、眼炎、利尿、膀胱・肝臓・脾臓の浄化、降圧、乳房高硬結に効果を発揮する。
シードから得たセロリ油は、子宮収縮作用があるという報告もある。

セロリの栽培

 5〜6月ごろ苗床に種子をまき、秋に定植する。定着後は根元に防寒のためわらを敷き込む。翌年の夏に収穫する。柄を刈り取り、畑で予備乾燥したあと、脱穀して種子をとる。

セロリとカレー料理

 セロリは、葉と茎は野菜として用いられるが、種(シード)はスパイスとして用いられ、カレー料理にもよく使われている。
 セロリも他のセリ科と同様に、利尿や消化促進、精神疲労回復に効果を発揮する。セロリにはこの他にも、血液から毒物を排出してくれる浄血作用がある。つまりは、セロリの入ったカレーを食べると、身も心も浄化されるということである。
 セロリを始め、カレー料理にはいくつものスパイスが使われている。どのスパイスも素晴らしい風味と薬効を持っている。カレー料理とは、まさに“とっても美味しい健康食”なのである。